![2015.7.18(土)-9.27(日) 山口情報芸術センター[YCAM]](images/header_lower_left.png)
人間の最も根源的で創造的な行為「あそび」と、それを引き出す「もの」。このテーマをもとに「Think Things」では、展覧会そのものを「実験と創造の場」と捉え、来場者自身がYCAMの研究開発のサイクルに参加する仕組みづくりを目指します。「あそび」についての知恵がいかに創られ発展していくのか、会期をとおしてその生態系を読み解いていきます。来場者によって生み出されたオリジナルのあそびやツールを収蔵、展示し、実際にあそべる場を、YCAM館内のホワイエやスタジオに設置。人から人へあそびのアイデア自体が流動的に生産（考え、つくり）→分解（試して、あそび）→再創造（記録して、共有）されていく場を、来場者と共につくりあげます。
本プロジェクトは、テクノロジーを用い、連続した人の動きにあわせてインタラクティブに変化する環境を様々にデザインすることで、身体の動きや認識に関する、創造と学習の方法を探求していくプロジェクトです。2010年からこれまで、ダンスでの身体の動きの創造を中心的なテーマとしつつ、プロジェクトを進行させてきました。このデモ展示では、モーションキャプチャーシステム「MOTIONER」を用いて身体の動きをセンシングし、環境生成ソフトウェア「RAM Dance Toolkit」によって映像上にダンサーのアバター（デジタル世界での分身）と、そのアバターの動きによって変化する道具（イメージ）を作り出しています。体験者はこういったイメージをはじめとした、聴覚、触覚などを通じた様々なフィードバックを自身の動きと密接に連動して感じることで、体感へとつながり、提示される環境に伴う知覚を学習、獲得します。
「触覚」という複合的な感覚研究の分野への取り組みとして、YCAMでは2011年度から2012年度まで、「触感づくり」のためのテクノロジー開発、及び表現コミュニティの形成を目的とした「TECHTILE（テクタイル）」という活動を、慶應義塾大学と共同で行いました。ここに展示されている“TECHTILE ToolKit”は、このTECHTILEプロジェクトで 開発した、触感表現を容易にするためのツールキットです。デジタル触感表現の技術を用いることで、これまで言語化が難しく、非常にプライベートなものだった触覚という感覚を、ある一定の条件内で簡単に共有、記録、制作することを可能にしました。
森林や樹木の存在に深い興味を抱いてきた坂本龍一が、東日本大震災以降、その関心を具体的な芸術表現に落としこんだアートプロジェクト「Forest Symphony」。本プロジェクトは人類が生きる環境に目が向けられることを意図して構想されており、YCAM InterLabの技術開発が加わることで、坂本龍一が世界各地のに存在する森と樹々から奏でられる音源をもとに、シンフォニーに作り上げることを実現しました。本プロジェクトは、YCAMでインスタレーション作品を展示したほか、Arduinoを使用し、YCAMが開発した樹木から電位を取得するための機器「アンプシールド」を希望者が入手できるよう、その制作に関する情報をオープンソースで公開しています。
樹木の生体電位を計測する機器の開発、そこで取得されたデータを集積・解析、それらを坂本龍一が音楽へと変換し、世界各地の森と樹々から奏でられる音源をもとにシンフォニーに作り上げました。
加速度センサーがボールの動きを感知し、音声で数字をカウントします。
センサー部分に光があたると音がなるボール。
プレイグラウンドに設置してある打楽器や照明をコントロールできるスイッチ。
センサー部分に光をあてると、内部のモーターが振動して生き物のように動きだします。
